人間関係の悪化による統合失調症の発症
私の知り合いの体験談から始まりますが、知り合いはいわゆるバブル崩壊後の世代の人間で就職活動もすごく難しかった人間である。
新卒で思うように就職ができなかったため、色々と苦労しながらようやく知り合いの紹介で正社員の仕事に就くことができて、本人だけでなく親族一同とても喜んでいた。
そこで、ようやく彼の社会人としてのごくありふれた日常がスタートすることになった。
ただ、職場と言うものは、地域や働いている人の層によって、人それぞれ感じることや遭遇する状況は全く違うものである。
友人は、新しい環境への期待や希望で胸が膨らみ、とても満足した充実の社会人環境を初めの何年間か味わったが、ある時を境にその状況は一変することになる。
先輩や上司からの些細な仕事のミスをなじられるように徐々になり職場で孤立していくことになってしまった。
誰も相談できる人もいず、又、せっかく苦労して見つけたまともな仕事なので、どうしても辞めることもできずに毎日、嫌々ながら会社を往復する日がしばらく続いた。
すると、いつの日からか幻覚や幻聴を感じるようになり、まるで、周りの人が自分を陥れようとしているような錯覚に襲われるようになった。
様子がおかしいので、心療内科を受診すると人間関係の悪化により発症した統合失調症の疑いがあると言われて、休職することになった。
そのまま、1年ぐらい職を離れ治療薬を服用することで、徐々に回復していったが、病気の原因を作った職場には復職できずに退職することになった。